キャンプの夜食



 9月に5年生が上進してきての初めてのキャンプの夜食に、鶏のももを出した。
シチュエーションはこうである。
食材は生のまま。
しかも1本150円。
調味料は塩のみ。
営火終了後、隊長からの差し入れと言って、一人1本渡した。
バーベキューグリルに営火の残り火を移し、薪をくべ,、各自の鶏が焼き上がるのを全員で丸くなって待っていた。
その間、煙いだのこれは本当に食えるようになるのかだの、骨に火がついただの、とても楽しくその時間を過ごした。
暗いから食べていたと思うが、2口3口食べては生だと言ってまた火にくべ、5分ほどしてまた食べる、ワイワイガヤガヤ、キャンプで1番の時間だろう。  母親がいたらきっと食べさせないであろうすすだらけで半生の代物を、本当においしそうにほうばっていた。
後日、保護者からキャンプ後息子があの鶏肉の話をし、今度家族でキャンプにいったら俺が食わせてやる、と言っていたそうである。 カブから上進したスカウトにとって、このあまりにもワイルド(むちゃくちゃ)な夜食は、冒険心をかき立てるものであったようだ。 子供にとって冒険心をあおるあおるものとはいったい何であろうか。
ボーイ年代のスカウトはもうあまりだまされない。
結構クールである。
しかし、偶然であったが150円の鶏肉で自分を男と感じたようである。
ワイルドな食事イコール男と言う方程式が成り立ってしまったようだ。
冒険物語よりも、自分を大人の男と感じることが冒険心のようであった。
 なかなか、普段のプログラムではこうは行かないものであるが、せめてキャンプではスカウトに冒険心を満たさせて上げたい。